雨露図書館

あまりにも簡単に書く読書日記

『斜め屋敷の犯罪』島田荘司

あらすじ

北海道・宗谷岬に建つ流氷館。屋敷全体が斜めに設計された奇妙な邸宅だ。
クリスマスを迎えた流氷館では、主人・浜本孝三郎とその娘・英子主宰のパーティーが開かれる。
奇妙な館に集った客人たち。しかしその夜、館では不可思議な密室殺人が起きる。

(ネタバレあり)

 

まず御手洗潔シリーズというのを初めて知った。占星術殺人事件を前々から読もうかな~と思っていたんだけど、そこから始まるシリーズものだったんですね。たぶんどっから読んでも問題なさそうだけど。

それで、知人が貸してくれたのがこの斜め屋敷の犯罪。

こういうクローズドサークル(といっていいのかな?)が好き。

でも・・・とてもじゃないけど推理はできなかった(笑)最初に図が出てきた時点でウッとなった。苦手ですね。そもそもがきちんと推理しようなんて意気込みでミステリー読んでないけども。

 

それにしてもトンデモトリック。不可能ではなさそう、だけどあまりにも不安定すぎやしませんか。つららを屋敷の端(塔)から反対側の地下まで滑らせる、ですって・・・しかも特製のナイフ入りつらら。作るのに大変苦労したと幸三郎も言っている。

まあ、そのトンデモトリックがうまくはまってしまったんですね。すげー。

そもそもが友人との約束を叶えるべく、菊岡のためだけに設計した斜め屋敷。ある一つの計画のためだけに屋敷まで建てておいて、いざその実行するトリックってのが、あまりに確実性を欠いていて(実験重ねたとはいえ)・・・幸三郎の狂気。ほめてます。

 

まあ、幸三郎は、最初から怪しかったは怪しかったですね。

自分、彼は双子かなんかだと思ってました。トリック云々は置いておいて。

牛越さんと二人で部屋にこもった時、奥に入って姿だけ見えなくなった時に入れ替わったりしたのかなって(入れ替わる必要がよく考えるとないけど)。普段は中に人が入れるようなコレクションに紛れたりして。ミクの見た火傷痕のある男が双子で、普段は化粧で隠して幸三郎のフリしてアリバイ作りとか。

まったくもって見当違いでした。

 

探偵の御手洗のキャラがなかなか気に入った。ので、前から読みたかったのもあり、占星術殺人事件買っちゃいました。まあこっちもこっちでなかなかのページ数。